猪木!ボンバイエ!
猪木!ボンバイエ!猪木!ボンバイエ!
仕事帰りにスーパーに寄ったらこの曲が流れていて、ついついニヤけてしまった。
この曲を聴くと中学時代のあの日を思い出すのだ。
その日は中学入学を間近に控えた小学六年生が学校見学に来る日だった。
卓球部だった僕は放課後いつものように練習(という名目での遊び)に耽っていた。
そこに見学の小学生たちが来たんだけど、保護者も数名一緒に来ていた。
卓球部の活動場所である体育館を散策している保護者を見て、いつもふざけたことを言ってみんなを笑わせるお調子者のA男が言った。
「あれ見て!」
そう言われて後ろを振り返ると、アントニオ猪木級に顎が長くしゃくれている女性がいたのだ。
すかさず冒頭の歌を歌いだすA男。
その歌がアントニオ猪木級のしゃくれ顎にモヤイ像のように無表情なその女性のルックスが相まって、その場に居合わせた部員みんなが腹が捩れるほど爆笑した。
その日以来猪木ボンバイエを聴くとついつい笑いをこらえてニヤけてしまうのだ。
当時あの場に居合わせたメンバーは、僕を除いてあの日のことを忘れてしまっているかもしれない。
だけど僕はこれから先もずっと忘れないんじゃないかと思う。10代の記憶のアルバムの一枚として深く刻まれているんだ。
遅ればせながらアントニオ猪木さんのご冥福をお祈り申し上げます。